営業先の裕子さん 前編
僕は菅拓未、24歳。
小さな商社の営業をやっています。
今日は病気で入院することになった先輩の代役で
取引先に挨拶に向かいました。
すると驚いたことに、そこの事務の女性が、
小学校からの同級生のお母さんだったのです。
裕子さんは昔からきれいで優しく、今でもとても素敵な人でした。
僕は、彼女に憧れていた子供の時の気持ちを思い出し
それからなるべくその会社に顔を出すようにしていたのですが、
先輩は一か月ほどで復帰することになりました。
僕は裕子さんに「もう会えなくなるのは、さみしい」と
正直な気持ちを伝えたところ――。
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